〜その不安、ちゃんと解消してから始めよう〜
「自宅でホワイトニングって、本当に安全なの?」
「歯が傷んだり、体に悪影響はないの?」
「LEDライトを口に当てるって…ちょっと怖いかも?」
ホワイトニングを検討している方の多くが、こうした“ちょっとした不安”を感じています。
前回の記事では、「歯科ホワイトニング vs 自宅ホワイトニングの違い」について詳しく解説しました。
その中で、自宅でできるホワイトニングの魅力として、手軽さ・コスパ・続けやすさなどをご紹介しましたが、
「手軽だからこそ、逆に不安になる」…という気持ち、ものすごくわかります。
そこで今回は、自宅ホワイトニングにまつわる安全性の疑問について、
歯科医師監修の情報をもとに、Q&A形式で徹底的に解説していきます。
Q1. 自宅ホワイトニングは歯に悪くないの?
結論から言うと、正しい方法と製品を選べば、歯に悪影響はありません。
現在主流のホワイトニングジェルに使われている成分は、
「過酸化水素(Hydrogen Peroxide)」または「過酸化尿素(Carbamide Peroxide)」。
これらは欧米では歯科医師による治療だけでなく、ドラッグストアでも普通に売られているほど一般的な成分です。
日本では薬事法の関係で高濃度の製品は市販できませんが、
海外メーカー製のホワイトニングキット(※ファストホワイトなど)は、歯科で使われる成分と同等の濃度で提供されています。
しかも、臨床的にも歯の表面(エナメル質)や象牙質に悪影響を与えることはないとされています。
ただし注意点が1つ。
▶ 強く擦ったり、長時間やりすぎるのはNG!
どんなに安全な成分でも、使い方を間違えればトラブルにつながるのは当然です。
指定された時間以上に長くマウスピースを装着したり、
「効果を早く出したいから」とジェルを大量に使うと、知覚過敏や歯茎の炎症の原因になることがあります。
つまり、安全に使うためには「説明書通りに使う」ことが鉄則。
Q2. 過酸化水素って、体に悪くないの?
「過酸化水素って“漂白剤”みたいな名前で怖い…」という声もよく聞きます。
たしかに、衣類の漂白剤にも似た名前の成分が入っていることがありますよね。
でも、使われている濃度や用途がまったく違います。
ホワイトニングに使われる過酸化水素は、濃度が非常に低く、口腔内に使用しても安全とされています。
▶ ガンのリスクは?
実はこの件については、複数の学会や論文が長年にわたって調査を行っています。
現時点では、「ホワイトニングによって口腔がんなどの発症リスクが増加する」という明確な根拠はありません。
日本審美歯科学会や米国歯科医師会(ADA)でも、使用ガイドラインを守れば安全性に問題はないとされています。
また、日本のホワイトニングキットにおいては、輸入品でも歯科医師監修で製品開発されているものが増えており、安心して使える体制が整っています。
Q3. 青色LEDライトは人体に影響ないの?
最近のホワイトニングキットには「青色LEDライト」がセットになっていることが多いですよね。
「光を当てるって大丈夫なの?紫外線みたいなものじゃないの?」
という疑問も出てくると思います。
でも、心配はご無用。
使用されている青色LEDは、可視光線の一部であり、紫外線とは全く異なります。
紫外線はたしかに肌や組織へのダメージが指摘されていますが、青色LEDはその波長域に入っていません。
▶ 青色LEDの働きとは?
LEDライトは、ホワイトニング剤に含まれる過酸化水素を活性化させて、分解反応を早めるために使われます。
つまり、歯の表面の色素を効率よく分解するための「加速装置」のような役割。
照射時間も1回あたり20〜30分程度で、ドラッグストアの美顔器に使われるLEDと同じレベルの光量です。
安全性の面では、世界的に使用実績も豊富で、日本でも多くの美容サロンやセルフホワイトニング施設で日常的に使われています。
Q4. 知覚過敏が心配…痛くないの?
ホワイトニングでよく話題に上がるのが「知覚過敏」。
実際、ホワイトニング直後に冷たい水や空気がしみることがあるのは事実です。
これは一時的なもので、通常は半日〜1日程度でおさまります。
なぜこうなるかというと、ホワイトニング中に歯の水分が一時的に抜けることで、神経が敏感になるから。
でも、数時間で自然に水分が戻り、元の状態に戻ります。
▶ 対策は?
知覚過敏用ジェルを併用する(ファストホワイトには付属)
毎日ではなく1日おきで使用する
使用時間を短めに調整する
しみたら一旦休んで、数日空けて再開する
大事なのは、無理して続けないこと。
しみるときは「歯が今、ちょっとお疲れ中なんだな」と思って、少し休憩してあげるのが一番です。
Q5. 妊娠中や授乳中でも使えるの?
結論から言うと、妊娠中・授乳中の使用は「控える」ことを推奨します。
理由は、過酸化水素やその分解成分が赤ちゃんに悪影響を及ぼすリスクがあるから…ではなく、
まだ十分な安全性データがそろっていないためです。
つまり「危険」なのではなく、「わからないからやめておこう」という慎重なスタンス。
この時期は身体も敏感になっているため、たとえ低濃度でもホワイトニングは避け、
授乳が終わってから再開するのがベストです。
まとめ:正しく使えば、自宅ホワイトニングは安心です。
「歯を白くする」という行為が、以前は“特別でリスクのあること”のように思われていた時代がありました。
でも今は、適切な製品と正しい使い方さえ守れば、安全に・自宅で・リーズナブルにできる時代です。
最後に、自宅ホワイトニングで安全を守る3か条をまとめておきます。
✅ 安全な自宅ホワイトニング 3か条
信頼できる製品を選ぶ(成分表を確認)
使用方法・時間・頻度は説明書通りに守る
違和感や痛みを感じたら無理せず中断する
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